【連載】「おうち展覧会」をしよう。子どもの工作を飾るアイデア
夏休み、子どものアート作品も増える季節ですね。描いた絵も、お部屋も素敵になる飾り方をご紹介します。(Webマガジン「good us」より)
こんにちは。
造形教室の講師として、親子や子どもたちと一緒に工作をしている、おもちゃコンサルタントの池谷有利です。
暑い暑い…夏休みになりました。
たくさん時間があるので、子どもの作品が増えそうですね。
捨てられない作品たちを、今回は「展覧会」のような演出で鑑賞しませんか?
この連載では、子どもの作品を「すてきに演出して飾る」アイデアをご紹介します。第4 回目は、絵などの“平面作品” が主役です。
絵を描くのが苦手でも、大丈夫!「ぽんぽん スタンピングあそび」
「何でも描いていいわよ。」と声をかけても、大人でも、なかなか描き出せない時がありますね。
そのような時は、色遊びをしてみましょう。
指や、ダンボール、ペットボトルのキャップなどに好きな色の絵の具をつけて、スタンプのように押していくだけです。
今回は、割り箸の先にスポンジを輪ゴムでとめた、スティックを使います。
準備するもの:
画用紙、絵の具、絵具を出すパレットか容器、スタンピング用のスティック
【1】割り箸の先に、スポンジを輪ゴムで巻きます。
【2】
【3】 絵の具をパレットに出し、少し水を入れます。(入れすぎないように注意してくださいね。)
スタンピングスティックに絵の具をつけて、ぽんぽんと画用紙にスタンピング。
【4】大きかったり、小さかったり…ぽんぽんしましょう。
【5】今回は、プリントなどを挟むクリアファイルで、“丸” や“星”、“夏の生き物たちのシルエット”を切り抜いてみました。
型紙は、カッターやハサミを使うので、小さなお子さんは、大人にお願いしましょう。
【6】 画用紙に型紙を置き、マスキングテープでずれないようにとめます。
【7】2~3 色だけで、表現できます。白が残っていても、きれいですね。
【8】型紙を持ち上げて、魚に見えるか確認しましょう。もし、まだ塗り残しがあれば、型紙を元に戻せば、ずれることなく、ぽんぽんできます。
絵を描くのが苦手でも、たくさん「色あそび」ができますね。
重なり合った色から、違う色ができるという“発見” にもつながります。
演出1 額をつくる
平面作品を、そのまま飾るのも良いですが、見栄え良くするには、“額縁” をつけてあげましょう。
今回は、2 種類を紹介しますね。
☆段ボールとスチレンボードを使って、簡単額縁
額縁を買うほどではないけれど、演出してあげていなと思ったら…。
100 円ショップに、いろいろな種類のスチレンボードがあります。
作品に合わせて作ってあげると、子どもも喜びますね。
もちろん、部屋のインテリアに合わせてあげるのも大事です。
手作りの額縁は軽いので、壁かける時は、壁に負担がかからず優しいですね。
【1】準備するもの:
段ボールまたは厚紙、スチレンボード(いろいろな色や素材があります。)、強力両面テープ
【2】【3】今回は、台紙にダンボールを使用しました。
作品の4 辺のサイズに合わせて、スチレンボードカッターで切ります。
切ったスチレンボードを、両面テープで段ボールに貼っていきます。段ボールの素材によっては、ボンドなどを使用してくださいね。
【4】3 辺貼ったら、作品を合わせてみましょう。
作品サイズとの多少のずれがあるかもしれません。最後に4 辺目を調整しながら貼り、仕上げましょう。
今回は、インテリアに合わせて、木目調のスチレンボードを使用してみました。
作品をスタイリッシュに引き立たせる“黒いボード”や、華やかにしてくれる“カラーボード”…。
お子さんと一緒に選んでみてはいかがでしょうか?
☆クリアポケットとマスキングテープを使って、簡単額縁
書類を入れる“クリアポケット” とマスキングテープを使用します。
作品に、直接マスキングテープをつけてしまうのは、抵抗があります。 そのような時は、クリアポケットに入れて、クリアポケットにマスキングテープを貼ります。
作品が傷つかず、飽きたら違うバージョンを作って、差し替えることもできますね。
軽くて、冷蔵庫などに磁石で貼ることもできます。
ビニールがかかっているので、汚れても拭けば…いつもピカピカです。
演出2 スマートに鑑賞してもらう
その辺にある紙に、絵を描くこともあります。いつも同じ大きさの作品とは限りません。
さらに、平面作品は展示にスペースを使ってしまいます。
そのような時の解決方法を、3 つ紹介しますね。
☆作品の大きさがバラバラな時
作品の大きさが違うときには、色画用紙を使います。
色画用紙の大きさを同じにして、そこに作品を貼ります。
並べて飾るとバランスが取れ、鑑賞する側も安定感があって落ち着きます。
☆壁に直接貼れない時
“クリアポケット”と“カーテンクリップ”を使用します。
一枚ずつ“クリアポケット”に入れてあげます。
作品数が多いようでしたら、テープで繋いであげましょう。今回は、作品に合わせて“丸シール”を使いました。
☆狭いスペースの時
カーテンレールのようなもので吊り下げます。
作品同士の間隔を取ることで、作品が重なっても鑑賞できます。
ゆらゆらと揺れる作品は、まるで一つのオブジェのようです。
さいごに
いかがでしたか?
額縁に費用をかけなくても、作品に合わせて 簡単に作ることができます。
おうちのスペースがあまりなくても、立体的に演出することができます。
せっかくの長い夏休み。
作品とともに、おうちの人が一緒に子どもと仕上げてあげるのはいかがでしょう?
親子のコミュニュケーションも取れますね。
おうちの中を、「美術館」のようにしてあげましょう!
自分で作ったものを一緒に鑑賞できると、子どももきっと喜びますね。
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執筆したおもちゃコンサルタント
池谷 有利( おもちゃコンサルタント、グラフィックデザイナー、造形講師)
美術系学校卒業後はプロダクションで、クリエイティブディレクターをしたり、会社設立にも関わりました。 現在は、フリーデザイナーとして教育関係などのグラフィックデザインをしています。 また、親子向けのワークショップをしたり、保育園や幼稚園、小学生と工作をして、物作りの楽しさをお伝えしています。